・山すそから奈良井川まで幅100〜150mの可住地域に、中央に自然地形に沿ったみちを一本通し、その両側に宿場が並ぶ。JR奈良井駅を起点に、みちはゆっくりとS字カーブを描きながら登り続ける。つまり、三次元曲線のみちの両側に奈良井宿はある。地形に素直にみちを造り、みちに素直に家を造ると、各敷地高さは少しづつ異なり、前面の壁面線も少しづつずれる、つまりリズミカルな町なみとなる。さらに、雪深い土地柄、旅人の雪避けのためか庇が深く、深くするため袖壁を延ばしたり、出梁を設けているために町なみの表情は多彩になる。しかし形態はそれぞれ変化していても、建築の様式やディテールに於いて共通している。 |
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