黒壁とガラスでまちおこし  長浜

             所在地 :  滋賀県長浜市元浜町ほか
            交 通 : JR 北陸本線長浜駅から東へ約100m
               車 : 北陸自動車道、長浜ICより10分

町のおいたち長浜は 北国街道と中山道の分岐点 の押さえることができる要所である。そこで、 1569 年(永禄 12 )姉川の合戦以来長浜の地の重要性が増した。この地は 1575 年(天正 3 )に羽柴秀吉が入城し、長浜と改名する以前は今浜とよばれていた。信長死後、清洲会議で長浜は越前・柴田勝家の領地となる。勝家は甥の柴田勝豊にこの城を任せるが、冬の積雪で越前から動けない間に羽柴秀吉が落してしまう。賤ヶ岳合戦 158 3年 ( 天正 1 1)後、秀吉は長浜城下に楽市楽座を設け 『町屋敷年貢免除』の朱印状を授げ 商業を盛んにした。

この希なる特権は明治維新まで続き、長浜発展の大きな拠り所となった。明治に入ると全国で三番目に鉄道が敷かれ県下初の小学校(開知学校)、銀行等が町民の力によって建てられるなど、自由都市の気風に満ちた町民の力が原動力となり文明開化の先取りをして行きた。その気風は現代まで受け継がれ伝統的な黒壁のまちなみにガラス文化を取り入れる布石となっている。
まちなみ
JR 北陸本線長浜駅から東へ100mほどで、 JR と並行に北国街道が通る。この北国街道とそれに直行する大手門通り、祝町通りで囲まれた一角が長浜の特色あるまちまみである。この一帯は、「黒壁スクエア」と称し第3セクター「黒壁」が黒壁をブランドとして町起こしを展開し成功を収めていることでも有名である。 (写真@ 

C) 黒壁は、情緒ある明治の風格建造物を生かし“カラス”をモチーフにレトロ感覚とモダン感覚を調和させ、100年近く前から黒壁の愛称で親しまれた古い銀行を改造した“黒壁ガラス館” (黒壁1号館) 中心に総数 31 館からなる。町の各所で、ガラスのテーブルウエア、アクセサリーから世界中の名高いガラス工房の作品などを展示販売している。また、実際にガラスを制作する様々な工程を見学したり自分のオリジテルのガラス作品を作る「ガラス工房」が点在する。

“黒壁ガラス鑑賞館” (黒壁10号館) は江戸時代の商家のたたずまいをそのまま留めた館内に 19 世紀と 2 0世紀末のヨーロッパガラス芸術の流れを展示し和洋折衷の異空間を鑑賞できる。その他、黒壁の蔵をリフォームしたイタリアレストラン“ビストロ・ミュルノワール” (写真A ) やオーストリアのガラスの町ラッテンベルグと姉妹提携した“ラッテンベルグ館” (黒壁17号館) 、ステンドガラス館 (黒壁11号館) の他、秀吉ゆかりの“太閤ひょうたん館” (黒壁12号館) 古い民家にガラスが調和した郷土料理 (焼き鯖そうめん) 店“翼果桜” (写真B) など地域特性を生かしたまちづくりが行われている。
北国街道では、駅前通りとの交差点に江戸時代から長浜10人衆として栄えた安藤家が公開保存されており「北大路魯山人」の作品などが展示されている。 (写真C) 北へ進むと昔の高札場跡に「札の辻本舗」 (黒壁5号館)、 その北には秀吉が一夜で造ったと言われる壱夜門が復原されている。

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