「遠野物語」からその代表作”オシラサマ”
昔あったずもナ。ある百姓屋に、とど(父)とかが(母)と、かわいい娘と若駒が一頭住んでいたド、 年が経つにつれ、娘は輝くばかりに美しくなり、若駒 も立派な馬っこになっていたド。 娘は何かするとすぐ馬屋さ行って、馬とばかり楽しそ うに話ッコしたり笑ったりしているんだド。そこで、 とど(父)がたずねると「おら、ほだって馬と夫婦になるもの」 と、娘が答えたド。とど(父)は、たんまげで 「そんな馬鹿な。人間と馬が夫婦になるなんて」と絶 句した後 「お前(娘)もお前だが、馬も馬だ」と、 いうなり馬をひっばり出すと、桑の木につるして皮をはぎ始めたド。 娘が「そんなごど、やめてけろ」って叫んでも、父は きかなかったド。 もう少しではぎあげる時、不思議にも馬の皮がすっぽ りと娘を包んで、天に昇ってしまったド。 父と母は、嘆き悲しんだが、後の祭りだったド。 ある晩、娘が夢枕に立って教えたド。 「おれの親不孝許してけろ。その代わり○月○日庭の 臼の中見てけろ、その虫を桑の葉で養ってまゆッコ作 れば高く売れるから」なるほどその通りで、オシラサマは、養蚕の神様にな ったんだド。 また、オシラサマは目の神様でもあり、女の病気の神 様、お知らせ(予言)の神様でもあるんだどサ。ドンドハレ。
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