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簾と格子が美しい
祇園新橋
所在地 京都市東山区祇園新橋
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交 通 JR京都駅より市バス。タクシーで15分
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京都の京都らしい町なみといえば、まづ祇園であろう。京阪電車、四条駅から、四条通りを東へ300m程、八坂神社の隣門に向かって左側に、“
都おどり
”で有名な『祇園歌舞伎練場』があり、その付近一体が、花街“ぎおん”である。
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現在、京都へ来る若い女性の観光客に人気は
舞妓さんの衣装を着てこの祇園の町を歩き、記念写真を撮る事である
。
しかし、そのまちなみは開発の波にもまれ、伝統和風の茶屋もあれば、四角いモルタル造りの建物に、プラスチックの派手な看板を付けたスナックや、風俗営業の店が混存し、優雅な“ぎおん”の響きを感じる町なみではないとがっかり。ところが、四条通りを八坂神社に向かって左側にある。新橋通りと、白川南通りのそれぞれ、約150mの三角地帯では様相は一変する。
よく整備された町家が連続する通りに面した両側が、「祇園新橋」
である。
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祇園は京都三大祭りの一つ
祇園祭
が行われる八坂神社の門前町であったが近世には、京都の社交場として一段と発展した。新橋通りのまちなみは、いわゆる京町家形式で、道路に面したは、京格子(細格子)にべんがら塗り、地形は間口が3.5間程で奥行きが10〜12間の敷地にコの字形の中庭を内包した、主屋と離れた座敷を有する建築で構成され、
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完成度の高い住宅群である。又、2階建てが一般に多い、つし2階でなく、1階の高さと同じ天井高をもつ、本格2階であることが特長的である。江戸時代、町家は平屋で2階建てにしてはいけなかったが、客を2階へも入れる商売の旅籠や茶屋は例外として2階建ても許された。
1階の京格子は武家屋敷のそれとは異なり、繊細で上品に造られ、又、2階には軒下から“すだれ”が下げられ、軒裏や壁面の硬い構成要素をやわらげている。すだれは、直射日光をおさえ、光を乱反射させ暑さをさえぎり風を通す、日本人のくらしの知恵が育てた、環境共生の素材である。繊細な水平線の繰り返しでありながらよく見ると一本一本に直線はなく、自然素材特有の微妙に違う線の集合体が美しい。又、京格子も、すだれも内からは外の情景はよく見えるが、外からはまったく見えない、ハーフミラーの役割をはたしている。日本の気候風土、お茶屋の性格に実にマッチした、すばらしい素材である。祇園のすだれは、夏も冬も外すことはない。花街の建物だから視線のプロテクターは必要である。さらにすだれの内側には張り出した縁に掃き出し窓で目隠しを兼ねた手摺りが装備されている。
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