|
★震災から、神戸のまちは、見事によみがえった。心配された神戸を象徴する洋館建築も多くの被害を受けながら復旧され、私たちファンを安心させた。
★神戸は、1858年(安政5年)日米修好通商条約に伴い、1867年に神戸港が開港され外国人が多く住むようになった。当初は、港近くに居住としていたが、事業が成功し、財を成すに従って、海の見える山の手(北野町、山本通り)に、外国人建築家A.N.ハンセン(英)、G.D.ラランデ(独)らに依頼し、本格的本造洋館の住宅を建設した。これが現在の「北野町の異人館」である。当時は100棟以上あったと言われているが、今は30棟程が残るだけとなってしまった |
★異人館建築の特徴は、明治後半から大正初期に建設された木造2階建てであり、(1)外壁は下見板貼オイルペイント塗り、屋根は寄せ棟を主体に一部切妻屋根もある。(2)ベイ・ウインドウを有し、エクステリアに立体感があり、南面にはベランダを造るか、はめ殺しガラス窓とし、全面的に開放しないのが多い。(3)軒蛇腹、胴蛇腹で水平ラインを強調し、窓は縦長の上げ下げ窓を等間隔に配置する。(4)煉瓦造りの煙突を室内より屋根上に立ち上げる、等が共通の特徴である。 |
|
|
★重要文化財の旧トーマス邸は、風見鶏の館として知られ、現在は市営の無料公開建築物である。元の建築主は、ドイツ人貿易商トーマス氏であり、設計者はドイツ人建築家G.D.ラランデ氏である。明治42年に建築されたこの建物は、レンガ造りの異人館で、スレート葺、急勾配屋根の上に風見鶏があるのが印象的である。内装はドイツの伝統様式を取り入れながら、アールヌーボーの優雅さをもった重厚で且つ、優しいデザインである。 |
その他、萌黄の館、ラインの館、シュウエケ邸、うろこの館、北野外国人倶楽部、山手八番館、英国館、展望塔の家、サッスーン邸等があり、尚、旧エリオン邸では、見学の他、ウエディングドレス他、各種ドレスを貸してくれるので異人館を背景に、異次元の世界へスリップできる。 |
|